Twitter.nowは、Xが旧名称へ戻ったサービスではなく、Operation Bluebirdが新たに始めたXとは別のSNSです。2026年8月24日の始動後、「Twitter」の名称や青い鳥を思わせるブランド、Xとの商標争いが重なり、大きな注目を集めています。
「Twitterが本当に復活したの?」「今使っているXはどうなる?」「無料で使えるの?」と気になった方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Twitter.nowとは何なのか、Xとの違い、料金、運営会社、Twitterの名前を巡る裁判、そして今後本当に“新しいTwitter”として定着する可能性があるのかまで、順番に分かりやすく解説します。
[[IMG|アイキャッチ|Twitter.nowとXの違いに戸惑いスマートフォンで情報を確認する会社員]]
Table of Contents
Twitter.nowとは?Xとは別会社が始めた新しいSNS

Twitter.nowとは、米バージニア州のスタートアップ企業Operation Bluebird, Inc.が運営する新しいSNSです。
Operation Bluebirdは2026年8月24日、Twitterの名称を掲げたSNS「Twitter.now」の提供開始を発表しました。現在のXを運営するX Corp.とは別会社であり、Twitter.now公式サイトにもX Corp.とは提携していない独立したサービスであることが明記されています。
つまり、最初に押さえておきたいのは次の点です。
Twitter.nowは、現在のXが「Twitter」に名前を戻したものではありません。
ここを勘違いすると、今回のニュース全体が分かりにくくなります。
イーロン・マスク氏が買収した旧Twitterは現在も「X」として続いています。一方のTwitter.nowは、その旧Twitterとは異なる企業が新しく作ったSNSです。
では、なぜ別会社が「Twitter」という非常に有名な名前を使っているのでしょうか。
その背景には、TwitterからXへのブランド変更と、それによってTwitterの商標が「放棄されたのか」を巡る異例の争いがあります。
Twitter.nowを運営するOperation Bluebirdとは?
Operation Bluebirdで中心的な役割を担っている人物の一人が、Stephen Coates(スティーブン・コーツ)氏です。
コーツ氏は旧Twitterで商標を担当していた弁護士で、現在はOperation Bluebirdの共同創業者としてTwitterブランドを巡る取り組みに関わっています。TechCrunchも、新しいTwitter.nowの運営チームに旧Twitterの商標担当弁護士だったコーツ氏が含まれていると報じています。
この点が、単に無関係な企業がTwitter風のSNSを作ったケースとは大きく異なります。
旧Twitterのブランド管理を知る人物が、「XはTwitterブランドを手放した」と主張する側に回り、その名称を使った新サービスを実際に立ち上げたからです。
個人的には、今回の話題で最も興味深い部分はここだと感じます。
SNSの新サービスそのものだけであれば、ここまで大きなニュースにはならなかった可能性があります。しかし「旧Twitterの商標を担当していた人物がTwitterという名前を取り戻そうとしている」という物語が加わったことで、一気に注目度が高まりました。
Twitterが復活した?なぜTwitter.nowが話題になっているの?
結論からいうと、昔のTwitterそのものが復活したわけではありません。
ただし、旧Twitterを知っている人から見ると「Twitterが帰ってきた」と感じる要素が非常に多いため、国内外で大きな話題になっています。
Twitter.nowが急速に注目された背景には、主に次の要素があります。
- サービス名に「Twitter」をそのまま使用している
- 青い鳥を強く意識させるブランド展開を行っている
- 旧Twitterの商標担当弁護士が関わっている
- X Corp.とTwitter商標を巡って裁判になっている
- 裁判が決着する前にサービスを開始した
- 旧Twitterとは異なる投稿の信頼性評価システムを掲げている
Operation Bluebirdは公式サイトで、Twitterを「reclaimed brand(取り戻したブランド)」という位置づけで説明し、X Corp.とは無関係だとしています。公式ページでは「The Bird Is Back」といった表現も使われており、旧Twitterを知る利用者の記憶を強く意識した打ち出し方になっています。
8月26日から28日にかけて報道が一気に増えた
Twitter.nowの話題が広がったタイミングを見ることも重要です。
Operation Bluebirdが提供開始を発表したのは2026年8月24日(現地時間)です。
その後、米Ars Technicaが8月26日にサービス開始と商標問題を詳しく報道し、TechCrunchも8月27日に新しいSNSとしてTwitter.nowを取り上げました。日本ではITmediaが8月27日、さらに8月28日にもTwitter.nowについて報じています。
つまり、サービスそのものは24日に動き始めたものの、26日から28日にかけて国内外のITメディアが相次いで取り上げたことで、一気に存在が知られるようになったと考えると分かりやすいでしょう。
日本のSNSでも、「XよりTwitterという名前の方になじみがある」「昔のTwitterを思い出す」といった反応が見られる一方、有料であることに戸惑う声も報じられています。
ここには、単なる新SNS以上の意味があります。
Twitterは長年にわたって使われてきた名称だったため、2023年にXへ変更されてからも、日常会話では「Twitter」「ツイート」と呼び続けている人が少なくありません。
そこへ突然、本当に「Twitter」を名乗る別のSNSが登場しました。
そのため検索画面やSNSで「Twitter.now」という言葉だけを見れば、「XがTwitterへ戻ったのでは?」と考えてしまうのも無理はありません。
[[IMG|挿絵|XとTwitter.nowが別サービスだと知り驚きながら比較するスマートフォン利用者]]
Twitter.nowとXの違いは?同じTwitterではない
Twitter.nowとXは、名前の歴史だけを見るとつながっているように感じますが、現在は運営会社もサービスの考え方も異なります。
分かりやすく整理すると、次のようになります。
| 項目 | Twitter.now | X |
|---|---|---|
| 運営 | Operation Bluebird, Inc. | X Corp. |
| Xとの関係 | Xとは別の独立サービス | 旧Twitterを引き継いだサービス |
| サービス開始 | 2026年8月 | Twitterを前身として継続 |
| 現在の利用 | Early Access段階 | 一般公開済み |
| 料金 | Founder 20ドル、Fighter 40ドル以上 | 基本利用は無料、別途有料機能あり |
| 特徴 | 投稿の信頼性を評価し利用者が表示基準を調整する構想 | 独自アルゴリズムによる投稿表示など |
| Twitter商標 | Operation Bluebird側が利用権を主張 | X Corp.側も権利を主張 |
Twitter.now側が特に強調しているのが、「Trust First(信頼を第一にする)」という考え方です。
公式サイトでは、投稿そのものを一律に削除するだけではなく、投稿に信頼に関する情報を付け、利用者が自分のフィードにどの程度の投稿を表示するか判断できる仕組みを構想しています。
「VERA」という投稿検証システムを採用

Twitter.nowで注目されている機能がVERAです。
Ars Technicaによると、VERAはリアルタイムで投稿内容を分析する検証エンジンとして開発され、投稿ごとに内容を確認して信頼性に関する情報を提示する仕組みです。同報道ではGeminiを利用したシステムとして説明されています。
Twitter.now公式サイトでも、投稿に「trust signals(信頼に関する指標)」を表示し、利用者自身が表示する投稿の基準を調整できる仕組みが紹介されています。
考え方として特徴的なのが、
「発言そのものを消すのではなく、どこまで広く届くかを調整する」
という方向性です。
Operation Bluebirdは、表現の自由を守りながら、信頼性の低い投稿が必要以上に拡散されることを抑える考えを示しています。
ただし、ここは冷静に見る必要があります。
サービスはまだ初期段階です。Ars Technicaの8月26日時点の報道では、利用者はまだ数百人規模とされています。
小規模な環境でうまく動く投稿管理の仕組みが、数万人、数百万人へ拡大しても同じように機能するかは別問題です。
システムエンジニアの視点で見ると、SNSでは利用者が増えるほど、スパム、誤情報、嫌がらせ、自動投稿、判定の境界線といった問題が急激に複雑になります。
VERAがTwitter.nowの大きな武器になる可能性はありますが、現時点では「完成された答え」というより、これから実環境で評価されていく仕組みとして見ておくのが適切でしょう。
Twitter.nowの料金はいくら?無料ではなく早期アクセスは20ドルから
Twitter.nowは、2026年8月29日時点では誰でも無料で参加できる一般的なSNSとは異なり、Early Accessへの参加料金が設定されています。
公式サイトでは、現在次の2種類が案内されています。
- Founder:20ドル
- Fighter:40ドル以上
Founderになると一般公開より前にサービスへ参加でき、希望するハンドル名の確保やFounder番号付きのバッジなどが案内されています。
Fighterは40ドル以上で、Founderの内容に加えて、Operation Bluebirdが続けているTwitterブランドを巡る活動をより強く支援する位置づけです。
注意したいのは、20ドルをTwitter.nowの永久的な通常利用料金だと考えない方がよいことです。
公式サイトでは現在の料金を「Early Access Founders」として案内しており、今後さらに多くの利用者へ開放すると説明しています。一般公開後に無料プランが提供されるのか、月額料金になるのか、現在と同じ料金体系が続くのかまでは確定していません。
そのため、この記事を読んだ時点で参加を検討する場合は、最新の料金や条件をTwitter.now公式サイトで確認することをおすすめします。
なぜ最初から有料なの?
Twitter.now側は、有料にする理由についてbotを減らすことと、広告への依存を抑えることを挙げています。
無料で誰でも大量にアカウントを作れる仕組みでは、機械的に作成されたアカウントが増えやすくなります。
そこで参加時に一定のハードルを設け、実在する利用者中心のコミュニティーを作ろうとしているわけです。公式サイトでは、会員による資金提供によって広告主ではなく利用者に向き合う考えも示されています。
ただし、これは長所であると同時に大きな課題にもなります。
SNSは「友人や知人、著名人、企業など、多くの人が同じ場所にいること」に価値があります。
いくら機能が優れていても、参加する段階で料金が必要になると、無料SNSと比べて利用者を急速に増やすハードルは高くなります。
個人的には、Twitter.nowが今後成功するかを見るうえで、商標問題以上に一般公開後の料金体系が重要になると考えています。
Twitterという有名な名称で最初の注目を集めることはできます。しかし、その注目を継続的な利用へ変えられるかどうかは、結局のところ「自分の知っている人がそこにいるか」に左右されるからです。
なぜTwitterの名前を使えるの?Xとの商標争いはまだ決着していない

今回のTwitter.nowで最も複雑なのが、「そもそも別会社がTwitterという名前を使って大丈夫なのか」という問題です。
結論からいうと、2026年8月29日時点で、Twitter商標を巡る争いは完全には決着していません。
Operation Bluebird側は、X Corp.がTwitterをXへ変更してTwitterブランドの使用をやめたことで、TwitterやTweetなどの商標を法的に放棄したと主張しています。
Reutersによると、Operation Bluebirdは2025年12月、米国特許商標庁に対し、「Twitter」と「tweet」に関する商標の取り消しを求めました。
背景には2023年の大規模なブランド変更があります。
イーロン・マスク氏はTwitterを「X」に変更し、長年使われてきた青い鳥のロゴもXのロゴへ変更しました。
Operation Bluebirdは、そこに「Twitterというブランドはもう使われていないのではないか」という法的な余地があると考えたわけです。
一方、X Corp.は当然これに反論しています。
Reutersによると、X Corp.は2025年12月16日、Operation Bluebirdを相手取って訴訟を起こし、Twitterブランドは放棄していないと主張しました。X側は、現在でもTwitterという名称が広く認識されていることなどを根拠に権利を主張しています。
つまり、
Operation Bluebirdが「XはTwitterを捨てた」と主張し、X側は「名前を変えても商標を捨てたわけではない」と反論している
という構図です。
2026年4月の裁判で注目された動き
さらに話を複雑にしているのが、2026年4月の審理です。
Ars Technicaによると、米連邦地裁のColm Connolly(コルム・コノリー)判事は審理の中で、Xが「tweet」や青い鳥のロゴについて知的財産権を手放したように見えるとの暫定的な見解を示し、「Twitter」という名称についても同様の可能性に触れました。
ただし、ここは非常に重要です。
「裁判所がTwitter.now側の勝利を正式に確定した」という意味ではありません。
Ars Technicaの8月26日時点の報道でも、判事による書面での正式な判断はまだ出ていないとされています。
Operation Bluebirdは、それでもサービス開始へ踏み切りました。
コーツ氏はArs Technicaに対し、会社には投資家も製品もあり、何カ月もローンチを待ってきたため、これ以上待つつもりはないという趣旨を説明しています。
ここが今回の出来事を単なる新サービスのニュースではなく、非常に珍しいITニュースにしています。
普通なら、有名ブランドを巡って大企業と裁判をしている最中に、そのブランド名を掲げた製品を実際に公開するのは大きなリスクを伴います。
Twitter.nowは、そのリスクを承知したうえでサービスを開始した形です。
[[IMG|挿絵|Twitterの商標を巡る法的な争いと新SNSの行方を資料で確認する会社員]]
Twitter.nowは今後どうなる?注目すべき3つのポイント
Twitter.nowが「昔のTwitterの代わり」になれるかどうかは、まだ判断できる段階ではありません。
筆者としては、今後を見るうえで商標・利用者数・信頼性システムの3つが特に重要だと考えています。
1.Twitterの商標を本当に使い続けられるのか
最大の不確定要素は、やはりX Corp.との裁判です。
Operation Bluebird側がTwitterブランドは放棄されたと主張している一方、X側は現在も権利を持っているとしています。
現状のTwitter.nowだけを見て、「Twitterの商標はOperation Bluebirdのものになった」と判断するのは早すぎます。
今後、裁判所が正式にどのような判断を示すのかによっては、サービス名やブランド展開そのものに影響が出る可能性があります。
そのためTwitter.nowについて紹介する際は、「Twitterが正式に復活した」と断定するのではなく、Twitterの名称を掲げる別会社の新SNSが登場したと理解するのが最も正確です。
2.有料の入口で利用者をどこまで増やせるか
SNSにとって重要なのは、機能の数だけではありません。
「そこへ行けば誰かがいる」という状態を作れるかが極めて重要です。
X、Instagram、Threads、Blueskyなど、現在はすでに複数のSNSがあります。
そこからTwitter.nowへ利用者を移動させるには、懐かしい名前だけでは足りません。
20ドルのEarly Accessはbot対策や開発資金という意味では合理性がありますが、参加者を増やすという観点では高い壁にもなります。
一般公開時にどのような料金体系になるのか、スマートフォンアプリがどのように展開されるのか、著名人や企業が参加するのかといった要素が今後の成長を左右するでしょう。
3.VERAはSNSの新しい解決策になるのか
私がITの仕組みという観点から最も注目しているのはVERAです。
これまでのSNSでは、問題のある投稿について「残す」「削除する」「アカウントを停止する」といった運営側の判断が大きな力を持ってきました。
Twitter.nowは、投稿の信頼性に関する情報を示したうえで、利用者自身がどこまで表示するか選ぶ方向性を掲げています。
この仕組みが機能するのであれば、SNS運営における一つの新しい考え方になる可能性があります。
一方、AIによる判定が常に正しいわけではありません。
ニュース、政治、災害、速報などは、発生直後には正確な情報が十分に揃っていないケースもあります。後から事実関係が変わった場合、評価をどう更新するのかという課題もあります。
さらに、何を「信頼できる情報」と判断するのかという基準そのものにも透明性が求められます。
その意味では、Twitter.nowの本当の勝負は「Twitterという名前を使えるか」だけではないと私は考えています。
Twitterというブランドで注目を集めた後、既存SNSより快適で信頼できる体験を実際に提供できるか。
最終的にはそこが利用者に選ばれるかどうかを決めるはずです。
Twitter.nowについて分かったことまとめ
Twitter.nowは、2026年8月24日にOperation Bluebirdが提供開始を発表した新しいSNSです。現在のXがTwitterという名前へ戻ったわけではなく、X Corp.とは無関係の独立したサービスです。
旧Twitterで商標を担当したStephen Coates氏が関わり、Operation Bluebirdは「XがTwitterブランドを放棄した」と主張しています。
これに対してX Corp.はTwitter商標を現在も保有しているとして争っており、法的な決着はまだついていません。
現在はEarly Access段階で、Founderが20ドル、Fighterが40ドル以上です。将来の一般向け料金については現時点で確定していないため、利用を検討する場合は最新情報を公式で確認してください。
今回の話題を見て、「昔のTwitterがそのまま帰ってきた」と感じた方もいるかもしれません。
しかし実際には、Twitterのブランドを巡る法的な争いと、新しいSNSへの挑戦が同時進行しているという、かなり特殊な状況です。
個人的には、懐かしい名前や青い鳥だけで判断するのではなく、Twitter.nowが掲げるVERAなどの仕組みが実際の利用者増加後にも機能するのかを見ていくことが重要だと考えています。
「Twitterの名前を取り戻せるのか」という争いは目を引きますが、SNSとして長く生き残れるかどうかを決めるのは、最終的には名前ではなく利用者にとっての使いやすさと信頼性だからです。
よくある質問
Twitter.nowは昔のTwitterが復活したサービスですか?
いいえ。
Twitter.nowは、現在のXや旧Twitterを運営していたX Corp.がTwitterへ名称変更したものではありません。Operation Bluebirdという別会社が運営する新しいSNSです。
そのため、現在利用しているXのアカウントが自動的にTwitter.nowへ移行するわけではありません。
Twitter.nowは無料で使えますか?
2026年8月29日時点ではEarly Accessが案内されており、Founderは20ドル、Fighterは40ドル以上となっています。
今後より多くの利用者へ開放するとされていますが、一般公開後の料金体系については最新情報を確認する必要があります。
Twitter.nowはTwitterの名前を正式に取得したのですか?
現時点で「完全にTwitter商標を取得し、争いが終わった」と考えるのは適切ではありません。
Operation BluebirdはXがTwitter関連の商標を放棄したと主張していますが、X Corp.はこれを否定しており、両社の法的な争いは続いています。
そのため今後の裁判や商標手続きの結果によって、Twitter.nowの名称やサービス展開に影響が出る可能性もあります。
今後もTwitter.nowについて新しい動きが確認でき次第、事実関係を整理しながら追っていきたいと思います。
matsu

