LINEとPayPayのアカウント連携は安全確認に時間がかかり延期され、2026年9月3日時点で新たな開始時期は未定です。
背景には、LINE GAMEの利用者情報が外部送信され、LINEヤフーが総務省から行政指導を受けた問題があります。ただし、現在のLINEやPayPayが使えなくなるわけではありません。
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LINEとPayPayの連携が延期!何があった?

2026年9月2日、LINEヤフーが2026年夏に予定していた「LINE」と「PayPay」のアカウント連携を延期することが明らかになりました。
共同通信は9月2日13時28分、LINEヤフーが連携を延期する方針を固めたと報道。朝日新聞も同日、LINEヤフーとPayPayの両運営会社への取材で延期を確認したと報じています。
もともとLINEヤフーとPayPayは2026年7月2日、LINEとPayPayのアカウント連携を2026年夏以降に開始すると正式に発表していました。
LINEは国内月間利用者数が1億人規模、PayPayは登録ユーザー数が7,400万人以上に達しており、日本で日常的に使われている二つの巨大サービスが直接つながるとして注目されていた計画です。
ところが、発表から約2カ月後となる9月2日に延期が判明しました。
現時点の状況を整理すると、次のようになります。
- 2026年7月2日:LINEヤフーとPayPayがアカウント連携を発表
- 当初予定:2026年夏以降
- 2026年9月2日:連携延期が報じられる
- 2026年9月3日時点:新しい開始日は未定
- 連携計画そのものが中止されたとの発表はない
つまり、「LINEとPayPayの連携がなくなった」という話ではなく、安全性を確認するためスタート時期が後ろにずれたと理解するのが現時点では適切です。
ここで注意したいのが、「PayPayがLINEで使えなくなった」「LINEとPayPayが関係を解消した」といった意味ではないことです。
今回延期されたのは、これから始まる予定だった新しいアカウント連携です。
現在利用しているLINEのトークや通話、PayPayアプリでの支払いなどが、今回の延期によって停止するわけではありません。
LINEとPayPayの連携はなぜ延期された?
今回の延期について重要なポイントは、利用者情報を扱う仕組みの安全確認に時間がかかっているとみられていることです。
ITmedia NEWSは、LINEヤフーが総務省から受けた行政指導を踏まえ、PayPayとの連携についても利用者情報の保護などの安全確認を慎重に進めていると報じています。
朝日新聞も、関係者の話として、LINEヤフーが行政指導を受けた情報流出事案などをPayPay側が問題視したと伝えています。
では、その「情報流出事案」とは何だったのでしょうか。
LINE GAMEで利用者の内部識別子が外部へ送信されていた
LINEヤフーは2026年7月13日、「LINE ポコポコ」「LINE ポコパンタウン」「LINE ポコパン」の3タイトルについて、利用者の内部識別子が外部の広告ツールへ送信されていたと公表しました。
外部送信されていた内部識別子は、LINEヤフーがシステム上でユーザーを識別するために使用するランダムな文字列です。
一般ユーザーが友だち追加などに利用する「LINE ID」とは別のものです。
LINEヤフーによると、対象となった内部識別子は約710万件でした。
さらに、ゲストとしてゲームを利用していたユーザーに関する識別子が約93万件あり、合わせると約803万件になります。国内分は約752万件でした。
対象となった主な期間は2022年5月25日からで、LINEヤフーは2026年4月1日に問題を把握し、4月3日までに修正を完了しています。
つまり、一部のゲームではかなり長い期間にわたって、本来送信する必要のない情報が外部ツールへ送られていたことになります。
原因についてLINEヤフーは、パートナー企業が広告表示状況などを分析するために利用していた外部ツールの設定変更時に、LINEヤフー側とパートナー企業側での確認が不十分だったと説明しています。
ここは非常に重要な部分です。
「LINEのサーバーがハッキングされ、約803万人の氏名やクレジットカード情報が盗まれた」という話ではありません。
LINEヤフーによると、送信された情報に氏名、住所、電話番号、銀行口座、クレジットカード番号は含まれていません。
また、外部ツールを提供する企業では該当情報を削除済みで、不正利用は確認されておらず、この件による二次被害も報告されていないとしています。
一方で、たとえ氏名やカード番号ではなかったとしても、利用者に十分説明されていない状態で識別情報が外部へ送られていたこと自体が問題です。
ITの仕組みは「何の情報だったか」だけでなく、誰が、どの目的で、どこへ送信するのかを適切に管理できているかが重要だからです。
総務省が7月31日に行政指導
この問題を受け、総務省は2026年7月31日、LINEヤフーに行政指導を行いました。
LINEヤフー自身も同日、行政指導を受けたことを公表しています。
総務省から求められた内容として、LINEヤフーは次の2点を挙げています。
- 特定利用者情報などの適正な管理と再発防止
- 電気通信事業法における外部送信規律の遵守
LINEヤフーは行政指導を真摯に受け止め、情報管理の強化や再発防止、法令遵守を進めるとしています。
そして、その約1カ月後にLINEとPayPayのアカウント連携延期が明らかになったという流れです。
[[IMG|挿絵|LINE GAMEの利用者情報外部送信と総務省の行政指導の流れを確認する利用者]]
私はシステムエンジニアとして、この判断は「単に新機能のリリースが遅れた」という話よりも、サービス同士をつなぐ前にデータの境界線を再確認していると見るべきだと考えています。
LINEとPayPayを直接連携すると、単独のサービスで完結していたときよりも、アカウント同士の関連付けや情報の受け渡しが増えます。
そこに決済サービスが加わる以上、「便利だから予定通り公開する」より、安全確認を優先する判断には一定の合理性があります。
LINEとPayPayを連携すると何ができる予定だった?

今回延期されたアカウント連携は、単にLINEからPayPayアプリを開きやすくする程度のものではありません。
計画通り実現すれば、LINEとPayPayがかなり深いレベルでつながる予定です。
2026年7月2日のLINEヤフーとPayPayの公式発表では、主に次の機能が予定されています。
| 予定されている機能 | できること |
|---|---|
| LINEトークからPayPay残高を送る | PayPayアプリを介さず友だちへ残高を送れる |
| グループ支払い | LINE上のやり取りから割り勘できる |
| LINEミニアプリ版PayPay | LINE内で残高やポイント、取引履歴などを確認 |
| PayPay側のLINE友だち連携 | LINEの友だちへより簡単に残高を送れる |
| LINEポイント統合 | LINEポイントをPayPayポイントへ統合予定 |
中でも分かりやすい変化が、LINEのトーク画面からそのままお金を送り合えるようになることです。
例えば、友人4人で食事をしたとします。
これまではLINEで「1人3,000円です」と連絡したあと、PayPayを開き、相手を探して送金するという流れになることがあります。
新しい連携では、この「会話」と「お金のやり取り」の距離を短くすることが狙われています。
LINEのトーク上でPayPay残高を送ったり、グループ支払い機能で割り勘したりできるためです。
さらに、PayPayを利用していないLINEユーザーについても、PayPayアプリを介さずLINE上からPayPayアカウントを登録できる仕組みが予定されています。
LINEミニアプリ版PayPayも予定されている
LINE内には「LINEミニアプリ版PayPay」も提供される予定です。
公式発表では、LINEアプリ内から次のような機能を利用できる計画とされています。
- PayPay残高の確認
- PayPayポイントの確認
- 残高の送る・受け取る
- 取引履歴の確認
- ATMからのチャージ
ただし、LINEミニアプリ版PayPayでは決済やポイント運用など、一部利用できない機能も予定されています。本人確認もPayPayアプリ側で行う必要があります。
つまり、PayPayアプリそのものが完全に不要になるわけではありません。
この違いは、実際にサービスが始まったときに混乱しやすいポイントでしょう。
LINEポイントはPayPayポイントへ統合予定
もう一つ大きな変更が、LINEポイントとPayPayポイントの統合です。
LINEヤフーとPayPayは、今後LINEポイントをPayPayポイントへ統合すると発表しています。
アカウントを連携すると、既存のLINEポイントを有効期限のないPayPayポイントへ移行する計画です。
さらに、LINEサービス上でもPayPayポイントをためたり使ったりできる場所を順次増やす方針です。
例えばLINEギフトでは、ギフトを受け取った際にPayPayポイントがもらえるような仕組みも予定されています。
ただし、このポイント統合もアカウント連携開始後に順次実施される予定でした。
そのため、今回のアカウント連携延期によって、ポイント統合の具体的な実施時期についても今後の案内を待つ必要があります。
なお、「今回の延期によって今持っているLINEポイントが突然消える」という意味ではありません。
公式発表では、アカウント連携をしなかった場合でも、ポイント統合前から持っているLINEポイントは引き続きLINEポイントとして利用できると説明されています。
一方、将来ポイント統合が始まった後にLINEサービス上で獲得する「未連携PayPayポイント」については、獲得後28日以内にアカウント連携しなければ消滅する仕組みが予定されています。
「28日でポイントが消える」という情報だけを見ると不安になりますが、現在保有しているすべてのLINEポイントが28日で消えるという話ではありません。
ここは切り分けて理解しておきましょう。
LINEとPayPayの連携はいつから?開始時期は未定
では、最も気になる「結局いつから使えるのか」という点です。
2026年9月3日時点では、新しい開始時期は決まっていません。
当初、LINEヤフーとPayPayは2026年7月2日の公式発表で「2026年夏以降」と案内していました。
しかし9月2日の延期報道では、明確な開始時期は定まっていないとされています。
そのため、
「2026年10月から始まる」
「年内には必ず始まる」
「2027年まで延期される」
といった具体的な時期を現段階で断定することはできません。
公式から新しい開始日が発表されるまでは「未定」が正確な答えです。
また、現時点ではアカウント連携計画そのものを中止すると発表されたわけでもありません。
安全面の確認を終えたうえで、改めてスケジュールが案内される可能性が高いと考えられます。
実はLINEとPayPayの連携延期は今回が初めてではない
今回のニュースを理解するうえで、もう一つ知っておきたい経緯があります。
LINEとPayPayのアカウント連携は、以前から構想されていました。
ソフトバンクの2023年12月の個人投資家向け資料では、LINE、Yahoo! JAPAN、PayPayのアカウント連携を進め、PayPayに連携を拡大する計画が「2024年度予定」とされていました。
しかし2024年5月には、LINEとPayPayのアカウント連携を延期する方針が報じられています。
当時LINEヤフーは、2023年に発生した不正アクセスを受け、セキュリティ体制の強化や委託関係の見直しを進めている時期でした。
その後、2026年7月2日に改めて「2026年夏より開始」と大きく発表され、ようやく本格的な連携が始まると期待されていました。
ところが今回、再び延期となったわけです。
この経緯を見ると、LINEとPayPayの連携は技術的にボタンを一つ追加すれば完成するような話ではないことが分かります。
巨大なユーザー基盤を持つサービス同士で、アカウントと利用者情報を安全につなぐという、非常に慎重さが求められるプロジェクトです。
[[IMG|挿絵|LINEとPayPayの連携で送金や割り勘やポイント統合が予定されていることを確認する利用者]]
今使っているLINEやPayPayへの影響は?「送金できない」は誤解

今回のニュースを見て、
「PayPayが使えなくなるの?」
「LINEから送金できなくなった?」
「LINEとPayPayの提携自体が終わった?」
と不安になった方もいるかもしれません。
しかし、今回延期されたのは新しいアカウント連携機能の提供開始です。
LINEヤフーとPayPayの公式発表でも、アカウント連携を行わない場合でもLINEとPayPayの基本的な機能は従来通り利用できると明記されています。
したがって、今回の延期だけを理由に、
- LINEでメッセージが送れなくなる
- LINE通話が使えなくなる
- PayPayで店舗の支払いができなくなる
- PayPayアプリから送金できなくなる
- PayPay残高がなくなる
といったことはありません。
特にややこしいのが、「LINEからPayPayを送る機能」です。
実は2024年10月15日から、LINEのトークルームを起点にPayPayの「送る・受け取る」機能を利用する導線はすでに提供されています。
しかし、これは今回延期された2026年の新しいアカウント連携とは別物です。
2026年に予定されている連携では、PayPayアプリを介さずLINEトーク上でPayPay残高を送ったり、PayPay側でLINEの友だちを表示したり、LINEミニアプリ版PayPayを利用したりするなど、さらに深い統合が予定されています。
この違いを知らないと、
「LINEからPayPayってもう使えるのでは?」
「何が延期されたの?」
と混乱しやすいでしょう。
元サポートデスクの経験からも、こうしたニュースは「使える・使えない」の二択ではなく、どの機能が既に使えて、どの新機能が延期されたのかを分けて考えることが大切です。
今回止まったのは既存サービスではありません。
これから追加される予定だった「アカウントを直接結び付ける新しい仕組み」が延期された、と考えると分かりやすいです。
なぜLINEとPayPayの連携延期が重要なのか?今後を考察
ここからは、確認できている事実を踏まえた私見です。
個人的には、今回の延期はユーザーにとって残念ではあるものの、決済を含むサービスであれば、予定日を守ることより安全確認を優先したほうがよいと考えています。
LINEは日常の会話、仕事、家族との連絡などに使われています。
一方のPayPayは、お金の支払いや送金に使われるサービスです。
この二つがつながるということは、「誰とつながっているか」というコミュニケーション情報と、「お金をどう動かすか」という決済サービスが近い位置に置かれることを意味します。
もちろん、アカウントを連携しただけでLINEのトーク内容がそのままPayPayに渡る、という意味ではありません。
重要なのは、サービス間でどのデータを共有し、どのIDを対応付け、ユーザーの同意をどのように取得するのかという設計です。
システムを作る側からすると、サービスをまたいだ連携では「正常に動くか」だけを確認すればよいわけではありません。
例えば、
- 本当に必要な情報だけを渡しているか
- 本人以外のアカウントと誤って結び付かないか
- 連携解除後の情報をどう扱うか
- 外部事業者や委託先まで含めて管理できているか
- ユーザーが何に同意したのか分かる画面になっているか
- 万一問題が起きたとき影響範囲を限定できるか
といったところまで確認する必要があります。
今回のLINE GAMEの問題も、外部ツールの設定変更時に確認が不十分だったことが原因と説明されています。
この点を考えると、PayPay側が安全性を慎重に確認するのは不自然ではありません。
むしろ決済サービスまで本格的につなげるのであれば、「予定していた夏を過ぎたから急いで公開する」という判断のほうが心配です。
今回のポイントは「便利さ」より「信頼」を取り戻せるか
LINEとPayPayの連携が実現すれば、利用者にとって便利になる可能性はかなり高いと思います。
LINEで待ち合わせを決め、そのまま割り勘。
家族から「今日の買い物代をお願い」とLINEが来たら、その会話の流れでPayPay残高を送る。
LINEギフトやネットショッピングで得たポイントもPayPay側へ集約する。
こうなれば、LINEが単なるメッセージアプリではなく、「人とのやり取りから買い物や決済までつながる入口」に近づきます。
LINEヤフー自身も、LINEとPayPayの連携によって1億人規模のLINEユーザーと7,400万人以上のPayPayユーザーの基盤をつなぐ構想を示しています。
だからこそ、安全性への要求も高くなります。
日常的に使うサービスは、便利だから使われるだけではありません。
「ここに情報を預けても大丈夫だろう」という信頼が土台にあります。
特に決済が絡むサービスでは、その信頼が崩れると、便利な新機能をいくら増やしてもユーザーは不安を感じます。
私は今回の延期について、単純な開発遅延というより、LINEヤフーが今後PayPayとの大規模なサービス統合を進めるうえで、安全管理に対する信頼をどこまで示せるのかが問われている出来事だと見ています。
開始日の発表だけでなく「何を改善したか」に注目したい
今後、多くの人が気にするのは「いつ始まるのか」でしょう。
もちろん開始日は重要です。
ただ、筆者としては、それ以上に確認したいのがどのような安全確認を終えてサービス開始に至ったのかです。
単に「○月○日から連携開始」と発表されるだけでなく、利用者情報の扱い、同意方法、外部事業者への情報送信、アカウント連携解除などについて分かりやすい説明が出るかどうかにも注目したいところです。
LINE GAMEの件では、対象となる情報に氏名やカード番号が含まれておらず、二次被害も報告されていないとされています。
それでも総務省から行政指導を受けたのは、情報の種類だけでなく、利用者情報を適切なルールで管理する体制そのものが重要だからと考えられます。
LINEとPayPayの連携は、非常に便利になる可能性を持つサービスです。
だからこそ「早く始めてほしい」だけではなく、「安心して使える状態になってから始めてほしい」という視点も必要ではないでしょうか。
まとめ:LINEとPayPayの連携延期、開始時期は公式発表を待とう
LINEとPayPayのアカウント連携は2026年夏から始まる予定でしたが、9月2日に延期が明らかになりました。
2026年9月3日時点で、新しい開始時期は決まっていません。
背景には、LINE GAME「LINE ポコポコ」「LINE ポコパンタウン」「LINE ポコパン」で内部識別子など約803万件が外部へ送信され、LINEヤフーが2026年7月31日に総務省から行政指導を受けた問題があります。報道では、この問題などを踏まえて安全確認に時間をかけているとされています。
一方、今回延期されたのは新しいアカウント連携です。
現在のLINEやPayPayの基本機能が停止するわけではありません。
予定されている連携が実現すれば、LINEのトークからPayPay残高を送る、グループで割り勘する、PayPay側でLINEの友だちを表示する、LINEミニアプリ版PayPayを利用する、LINEポイントをPayPayポイントへ統合するといった機能が順次提供される予定です。
便利なサービスだからこそ、スピードだけでなく安全性も欠かせません。
今後は新しい開始日とともに、どのような安全確認や再発防止策を経てアカウント連携がスタートするのかにも注目していきたいところです。
よくある質問
LINEとPayPayの連携はいつから始まりますか?
2026年9月3日時点では未定です。
当初は2026年夏以降の開始予定でしたが、9月2日に延期が明らかになりました。現時点で「10月開始」「年内開始」などの具体的な新スケジュールは公表されていません。
LINEとPayPayの連携延期でPayPayは使えなくなりますか?
使えなくなるわけではありません。
今回延期されたのは、LINEとPayPayを直接つなぐ新しいアカウント連携機能です。LINEやPayPayの基本的な機能は従来通り利用できます。
LINEポイントはどうなりますか?
LINEポイントをPayPayポイントへ統合する計画自体は発表されていますが、アカウント連携開始後に順次実施される予定です。
現在保有しているLINEポイントが、今回の延期を理由に突然28日後に消えるわけではありません。ポイントの具体的な移行時期については、今後の公式案内を確認しましょう。

